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大洋村

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
たいようむら
大洋村
北浦
大洋村旗 大洋村章
大洋村旗 大洋村章
1961年8月制定
廃止日 2005年10月11日
廃止理由 新設合併
旭村鉾田町大洋村鉾田市
現在の自治体 鉾田市
廃止時点のデータ
日本の旗 日本
地方 関東地方
都道府県 茨城県
鹿島郡
市町村コード 08403-4
面積 43.63 km2
(境界未定部分あり)
総人口 11,444
国勢調査人口、2005年10月1日)
隣接自治体 鹿島郡鉾田町、同郡大野村行方郡北浦町
村の木 マツ
村の花 キク
村の鳥 ウグイス
大洋村役場
所在地 311-2117
茨城県鹿島郡大洋村大字大蔵28-97
外部リンク 大洋村 (Internet Archive)
座標 北緯36度06分09秒 東経140度34分22秒 / 北緯36.10247度 東経140.57272度 / 36.10247; 140.57272座標: 北緯36度06分09秒 東経140度34分22秒 / 北緯36.10247度 東経140.57272度 / 36.10247; 140.57272
大洋村の県内位置図
特記事項 北浦の水面は境界未定のため面積に含んでいない。
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大洋村(たいようむら)は、茨城県にあったである。村名は太平洋に由来する[1][2]

2005年平成17年)10月11日旭村鉾田町と合併し鉾田市となった。

地理

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茨城県南東部にある。東は鹿島灘に面し、西は北浦に面する。

  • 湖沼:北浦

隣接していた自治体

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歴史

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沿革

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観光

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大洋村は元来、特筆すべき産業や景勝地もないような純農村であったが、1960年代以降に現在の鹿嶋市神栖市で「鹿島開発」の名のもとに鹿島港鹿島臨海工業地帯の建設が始まると、開発ブームに乗じた東京の不動産会社が次々と鹿島開発に参入した。その際、鹿島港から約20キロメートル離れた大洋村や隣接する大野村(現:鹿嶋市)でも多くの山林が東京の業者によって買収されたが、結局開発は大洋村や大野村までは到達することはなく、目論見の外れた東京の業者は開発用地として買収した土地を別荘地として分譲販売するようになった。

1970年代後半からバブル期にかけて、大洋村では乱開発により小規模な別荘地が続々と造成された。建売別荘一戸あたりの値段が数百万円と安価であることや、東京都心から比較的近い立地であることから人気を集め、1985年(昭和60年)時点で建売別荘の総数は3000戸を超え、80年代末には村の総世帯数2800戸の倍近い5000戸を超えた[4]。最盛期には30を超える不動産会社が大洋村で建売別荘の分譲販売を手掛けていた[4]。その後、バブル崩壊と大洋村の都市計画区域編入とともに別荘開発ブームは終焉を迎えた。

こうした別荘地は、主にターゲットを週末を利用する都内のサラリーマンに的を絞っていた関係で土地も小規模で道路も未舗装のものが多く、建物も「ベニヤ板を貼りつけただけで、柱や釘が殆ど使われていない」「古い木製の電柱を土台にし、それを山の斜面に突き刺して全体を支えている」[4]など、およそ長期利用を想定していない粗末なものが少なくなかった。そのため、別荘ブームの終焉とともに、放置されたり老朽化して崩壊する物件が多くなり、放置された建物から建具が盗まれる、誰も立ち入らなくなった敷地に不法投棄が行われるなど治安も悪化し荒廃している[2]。合併後の鉾田市が2022年(令和4年)に行った調査では鉾田市内の空き家の内、8割にあたる約2300件が旧大洋村に集中しており、その大半が管理不全状態に陥っている[5]

地域

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教育

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  • 大洋村立大洋保育園
  • 大洋村立つばさ幼稚園
  • 大洋村立大洋中学校
  • 大洋村立上島東小学校
  • 大洋村立上島西小学校
  • 大洋村立白鳥東小学校
  • 大洋村立白鳥西小学校

交通

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鉄道

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道路

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一般国道
主要地方道
一般県道

脚注

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  1. ^ 大洋村(たいようむら) - 茨城県
  2. ^ a b 【廃墟】バブル期に乱開発、放棄された別荘地・旧大洋村の「限界別荘地」に潜入”. 楽待. 2023年1月1日閲覧。
  3. ^ 平成15年度 産学官連携功労者表彰” (PDF). 内閣府 (2003年6月19日). 2023年11月8日閲覧。
  4. ^ a b c 「リゾートブームに囃された茨城・大洋村の惨状」『週刊新潮』1990年9月6日号、新潮社、124-127頁。 
  5. ^ 鉾田市空家等対策計画(概要)” (PDF). 鉾田市 (2023年3月30日). 2025年10月23日閲覧。

関連項目

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