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ファンキー・ジャズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ファンキー・ジャズ(英:funky Jazz)は、ビバップハード・バップから派生したモダン・ジャズのジャンル。ソウル・ジャズ(Soul jazz)と呼ばれる場合もある。1950年代後半から1960年代前半ごろまで流行した。

概要

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ファンキー・ジャズ(ソウル・ジャズ)は、ブルースのフィーリングを強調し、ゴスペルの要素も加わった演奏形態である[1]。黒人ジャズ的要素が強く、ビバップやハード・バップに共通した要素である、コードを分解し、旋律を再構成する際に、「ペンタトニック」(五音階)や黒人音楽を意識したスケールを意図的に用いたものも多い。

歴史

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ジャズ評論家のロイ・カーは、レイ・チャールズの少人数編成のグループ(デヴィッド・ファットヘッド・ニューマン、ハンク・クロフォードを含む)が、ホレス・シルヴァーやアート・ブレイキー、キャノンボール・アダレイらに与えた影響は大きいとしている。[2]1960年代教会音楽(ゴスペル)の影響が強く、ブルー・ノート・スケールやそれに近い音階や進行を使用し、オルガンギターヴィブラフォンなどもフィーチャーされているジャズの総称が、ファンキー・ジャズ(ソウル・ジャズ)とされている。ファンキー・ジャズの代表的なミュージシャンには、ホレス・シルヴァーキャノンボール・アダレイ[3]ナット・アダレイ[4]ラムゼイ・ルイスらがいる。また、オルガン・ジャズのジミー・スミスベイビー・フェイス・ウィレット、ブラザー・ジャック・マクダフジミー・マクグリフらも、このジャンルに含まれる。

ファンキー・ジャズの主な楽曲

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代表的ミュージシャン

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脚注

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  1. ^ Soul Jazz
  2. ^ Carr, Roy (2006). “Soul to Soul”. A Century of Jazz: A Hundred Years of the Greatest Music Ever Made. London: Hamlyn. pp. 150–153. ISBN 0-681-03179-4. https://archive.org/details/centuryofjazz0000carr/page/106. "Soul jazz was just a natural outpouring of Hard Bop and, for the most part popularized by many of the genre's stellar soloists...." 
  3. ^ http://www.cannonball-adderley.com/
  4. ^ Work Song soul jazz Retrieved 7 August 2021

書籍

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  • 細川周平、後藤雅洋、村井康司、寺島靖国、小川隆夫、加藤総夫、柳沢てつや、北里義之、大村幸則、瀧口秀之、西島多恵子、山下泰司、黒田京子、桜井圭介、上野俊哉、米田栄、田辺秀樹、高橋順一、川竹英克、田村和紀夫、大宅緒、高見一樹、島原裕司、柴俊一『新版 ジャズを放つ』洋泉社、1997年、23頁。ISBN 4896912500 

関連項目

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