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クレイアニメ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

クレイアニメは、クレイ・アニメーションClay animation)の略で、ストップモーション・アニメーションのうち、被写体の材料として主に粘土を用いて作成しているものを指す[1]。主に英語圏などではクレイメーションClaymation)と呼ばれる。正確には、粘土ではない素材や粘土に近い素材のものは人形アニメーションとされる。

クレイアニメの例

1953年に制作されたアート・クローキーの『ガンビー』が世界初のクレイアニメと言われる。さらに1974年にウィル・ビントンとボブ・ガーディナーの短編「クローズド・マンディ(月曜休館)」がアカデミー賞を獲得したことをきっかけに人気が高まった。

制作方法

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ガンバシア英語: Gumbasia - アート・クローキー、1955

被写体となる粘土による造形物を、一コマごと撮影する方法による。一コマ撮影するごとに粘土造形物に手を加え、数分の1秒間分の動きを加える。その後に、また一コマ撮影するということを繰り返して撮影する。

セルアニメやCGアニメと比較して、撮影に手間がかかり、取り直しも容易ではない。粘土は、長時間の撮影中に型崩れを起こす場合もあり、また、造形物の形に変化を加えるため、針金などの補強材を造形物の骨格に用いることもある。

しかしながら、その動きの自由さや、大きな変形が可能なことなど、独自の表現力を持つ。

代表的な作品

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制作会社

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ストップモーション・アニメーションも含む。

  • アードマン・アニメーションズ
  • 株式会社ドワーフ
  • (株)poptoon[注釈 1] - CM中心のアニメーション制作会社。コマ撮りスタジオ併設。
  • ユーフォーテーブル - 通常のアニメーション制作が主だが、自社制作作品のエンディングの多くでストップモーション・アニメーションを使用している。
  • Flying Ship Studio[注釈 2] - アニメーション制作会社。
  • スタジオプラセボ - コマ撮りアニメーションなどの様々な技法のアニメーション制作を手掛ける。コマ撮り専用スタジオ完備。
  • スタジオビンゴ - NHK Eテレ、MV、CMなどのコマ撮りアニメーションを手掛ける。コマ撮り専用スタジオ完備。
  • アイトゥーン - NHK Eテレ プチプチアニメの中でクレイアニメ「ニャッキ」を制作している。

脚注

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注釈
出典

関連項目

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  • トムとジェリー(海外の一部CMで使用)
  • おかあさんといっしょ (1967年頃のオープニングアニメで使用。また、1994年4月から1996年3月、以後1999年3月まで不定期に『パクシ』と『もんぴー』を日替わりで放送。また、『パクシ』は2016年12月22日から24日まで1日2話ずつ計6話再放送され、2017年7月31日は『パクシのうた』を放送。同年8月1日から4日まで1日1話ずつ計4話、同年8月14日から19日まで1日1話ずつ計6話再放送された)
  • クレヨンしんちゃん(劇場版第2作以降のオープニングアニメで使用)
  • スポンジ・ボブ(シーズン6のスペシャル『スポンジ・ボブの真実』のオープニングアニメで使用。ただし、映像ソフトには収録されていない)
  • キョロちゃん(初代エンディングアニメで使用)
  • 太鼓の達人(2005年4月4日よりキッズステーションにて、クレイアニメを放送した。DVDも発売されている)
  • まじめにふまじめ かいけつゾロリ(3代目エンディングアニメで使用)
  • ポプテピピック(第1期第13話のコーナー『POP CLAY EPIC』で使用)
  • マルフク(CMの一部に使用)
  • ケロロランド(かつて、角川書店が発行していた、吉崎観音による日本の漫画作品『ケロロ軍曹』を専門に扱う幼年向け漫画雑誌。本誌のコーナーの一つである漫画『ケロロねんど劇場』及び本誌のCMに使用)
  • バンダイビジュアル(BANDAI時代に発売した映像ソフトのオープニングロゴに使用)
  • 砂アニメ