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Tiny Core Linux

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Tiny Core Linux
Tiny Core Linux 5 のデスクトップ
開発状況 開発中
ソースモデル フリーソフトウェアオープンソース
最新安定版 10.1[1] / 2019年1月20日 (6年前) (2019-01-20)
使用できる言語 英語
パッケージ管理 appbrowser (GUI) / tce-load (CLI)
プラットフォーム x86
x86-64
armv7
Raspberry Pi
カーネル種別 モノリシックカーネル
既定のUI BusyBox, FLWM
ライセンス GPL v2 License[2]
ウェブサイト tinycorelinux.com
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Tiny Core Linux(タイニー・コア・リナックス)は、Linuxディストリビューションの1つである。

概要

Tiny Core Linuxは、Damn Small Linuxの開発者の1人であったRobert Shingledeckerが中心となって開発が進められている。

HDDへインストールせずとも、CDUSBメモリから起動が可能なライブディストリビューションである。

開発リーダーのRobertはTiny Core Linuxのプロジェクトにおいて「より小さなLinux」を作ることを標榜しており、Tiny Core Linux自身(Core)は13MBしかなく、デスクトップ向けLinuxとしてはもっとも小さい部類に入る。一番大きいパッケージであるCorePlusでも179MB。

配布種類

Version 4からTiny Core Linuxでは下記の種類で配布されている。容量はVersion 9のオリジナルによるISOファイルのサイズ。

Core
13MB。CUI利用を想定している。
TinyCore
18MB。GUIで動作する最小限のパッケージを備える。有線LANによるインターネット接続をサポートしている。
CorePlus
179MB。TinyCoreに加えて無線LANによるインターネット接続、多数のウインドウマネージャを備える。[3]

システム要件

最小構成: Coreは最低28MBのRAMが必要、Tiny Coreを実行するには最低46MBのRAMが必要。最小CPUはIntel486

推奨される設定:CPUはPentium IIとRAMは64メガバイトを推奨。

遍歴

バージョン リリース日 備考
1.0 2010年6月7日 安定版
2.0 2010年7月19日 安定版
3.0 2011年9月25日 安定版
4.0 [4] 2013年9月14日 安定版
5.0.2 2013年10月18日 安定版
6.2 2015年5月3日 安定版
6.3 2015年5月30日 安定版
6.4 2015年9月8日 安定版
7.0 2016年2月23日 安定版
8.0 2017年4月9日 安定版
8.1 2017年9月3日 安定版
8.11 2017年9月7日
8.2 2017年9月22日 安定版
9.0 2018年2月26日 安定版
10.0[1] 2019年1月20日 安定版

システム

Tiny Core Linuxでは起動の段階でシステムをメモリへ読み込み、終了の段階でファイルへ保存を行うFrugalを採用している。これにより稼働中のディスクアクセスを少なくし、高速化を実現できるメリットがある。メモリが少ないマシンにはSwap領域やスワップファイルを用いてメモリの代用を行う事が可能になっている。

初期状態ではアプリケーションは簡易なネットワーク機能、X Window Systemなど、必要最小限のものしか入っておらず、Webブラウザワープロソフトなどは一切入っていない。そのようなアプリケーションは各利用者がインターネットを通じ、Appsというパッケージ検索ブラウザを使ってパッケージファイル(拡張子は.tczまたは.scm)をダウンロードし、インストールするようになっている。

インストールは起動段階でメモリに読み込まれる「OnBoot」と最初にパッケージを起動した際にメモリへ読み込まれる「OnDemand」があり、この2種類を活用してメモリの最適な利用を行う事ができる。

GUI動作はTinyCoreの場合、X Window Systemとして独自のTiny X、ウィンドウマネージャにflwm(初期はJWM)を使っており、OS自体のサイズの小ささとあいまってその動作も軽快なものとなっている。CorePlusではウィンドウマネージャとしてJWM、IceWM、Flumbox、Hackedbox、Openboxも加わっている。

日本語での状況

非公式ながら日本語プロジェクトもいくつか存在している。しかし、日本語版はCorePlusでどれも80MB前後となっている。日本語によるサポートサイトも存在する。

派生

公式な派生種として、Tiny Core LinuxからGUIを省き、CUIで動作するMicro Core Linuxがある。Micro Core Linuxの容量はTiny Core Linuxよりさらに小さく、6MB前後である。

出典

  1. ^ a b Final Releases – Release Announcements and Change log from Tiny Core Linux Forum
  2. ^ http://www.tinycorelinux.com/faq.html#license
  3. ^ http://www.tinycorelinux.net/downloads.html
  4. ^ http://forum.tinycorelinux.net/index.php/topic,15889.0.html

関連項目

外部リンク