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IronPython

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IronPython
パラダイム マルチパラダイム
登場時期 2006年
開発者 Jim Hugunin
最新リリース 1.1 / 2007年4月17日
型付け ダック・タイピング
プラットフォーム .NET Framework,Mono
ライセンス Shared Source Licensing Program
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IronPythonとは、.NET FrameworkおよびMono上で動作するPythonの実装である。Jim Huguninによって開発が進められ、2006年9月5日に初版がリリースされた。バージョン1.X系のIronPythonはPython2.4.3と互換している。

.NET Frameworkの持つ豊富なクラスライブラリをPythonの文法でシームレスに利用できることが特徴である。また、.NETの実行環境に対応した各種ツールが、そのまま利用できる点もメリットといえる。

もともとPythonはスクリプト言語であるが、IronPythonコンパイラサービスによって.NETアセンブリにコンパイルすることも可能である。これは、スクリプト言語として利用する場合はバイトコードに動的コンパイルし、アセンブリの場合は、それが事前コンパイルされたものと考えることができる。

IronPython自身はC#で実装されている。

開発の歴史

IronPythonの起源は、「CLIの設計は動的言語との相性が悪い」という.NET Frameworkの問題点を検証するために作成された検証用のプロトタイプであった。IronPythonの作者であるJim Huguninは2003年に、この論文を発表した。その後、「何故、.NET Frameworkは動的言語として駄目なプラットホームなのか?」という短い論文を書くために、Pythonの移植を試みたところ、彼の意に反して良く動くものができてしまった。そこで、彼は開発を継続することとし、Open Source Conference 2004 でIronPython 0.6をCommon Public Licenseでリリースした。2003年の論文が間違いであったことを、彼自身の手で訂正したことになる。

その後、Jim Huguninはマイクロソフトに合流してIronPythonの開発を継続、.NET Framework 2.0に対応したバージョンを作成し、現在ではShared Source Licensing Programとしてリリースしている。

関連項目

外部リンク