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Software Package Data Exchange

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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Software Package Data Exchange(SPDX[1]は、Linux Foundationの傘下のプロジェクトである引用エラー: <ref> タグに対応する </ref> タグが不足しています [2]がある。

SPDX-Identifier

各ライセンスは、「Mozilla Public License 2.0」などの完全な名前と、それに対する「MPL-2.0」などの短い識別子(SPDX-Identifier)で識別される。デュアルライセンスやマルチライセンスは、演算子ANDOR、およびグループ化()を組み合わせて表現することができる。

たとえば、(Apache-2.0 OR MIT)は、Apache-2.0Apache License)またはMITMITライセンス)から選択できることを意味する。一方、(Apache-2.0 AND MIT)は、両方のライセンスが適用されることを意味する。

ライセンスのGNUファミリ(たとえば、GNU General Public License 2.0)には、組み込みのライセンスの新しいバージョンを選択することもできる。これは、SPDXでの表現GPL-2.0が「厳密にGPLバージョン2.0」を意味するのか、「GPLバージョン2.0またはそれ以降のバージョン」を意味するのかが明確でない場合があったためである[3]。そのため、SPDXライセンスリストのバージョン3.0以降、ライセンスのGNUファミリには新しい名前が付けられている[4]GPL-2.0-onlyは「正確にバージョン2.0のみ」を意味し、GPL-2.0-or-laterは「GPLバージョン2.0以降のバージョン」を意味する。

2020年に、欧州委員会は、50を超えるライセンスの選択と比較を可能にする、Joinup Licensing Assistant発行し[5]、SPDX識別子と全文にアクセスできるようにしている。

SPDX-Identifier は SPDX のライセンスリストとして公開[6]されている。

廃止されたSPDX-Identifier

SPDX License Identifier には 廃止(deprecated) になったものもある。例えば、「+」演算子があり、これをライセンスに適用すると、同じライセンスの将来のバージョンも適用されることを意味していた。GPL-1.0+ のような SPDX License Identifier は v2.0rc で廃止[7]になっている。

SPDX-Identifier の使用

SPDX-Identifier はライセンスのIDとしてSPDXプロジェクト以外でも使用されている。

  • オープンソースのライセンススキャナの Fossologyには、 SPDX-License-Identifier向けのプラグイン[8]がある。
  • Cyclone DX ではライセンスのIDとして採用されている[9]
  • オープンソースライセンスの要約を表示する tldrlegal ではライセンス名と同時にSPDX-License-Identifierも表示されている。[10]
  • Rust (プログラミング言語) では パッケージ(クレート)を管理する Cargo.toml ファイルでそのクレートのライセンスに SPDX License Identifierを使用[11]する。

関連項目

参考文献

  1. ^ Odence (2010年6月23日). “The Software Package Data Exchange (SPDX) Format”. Dr Dobb's. 2012年8月31日閲覧。
  2. ^ https://www.linuxfoundation.jp/blog/2021/06/spdx-its-already-in-use-for-global-software-bill-of-materials-sbom-and-supply-chain-security/ 最近の注目すべきコントリビューションの例としては、日立、富士通、東芝などの企業が、SPDX2.2仕様リリースにおいて「SPDX Lite」のような任意追加プロファイルによって標準を拡張し、さらにプロプラエタリとオープンソースの自動化ソリューションでSPDX SBOMをサポートしたことが挙げられます。
  3. ^ Richard Stallman. “For Clarity's Sake, Please Don't Say "Licensed under GNU GPL 2"!”. www.gnu.org. 2018年5月24日閲覧。
  4. ^ Jilayne Lovejoy. “License List 3.0 Released!”. spdx.org. 2018年5月24日閲覧。
  5. ^ Joinup Licensing Assistant”. 2020年3月31日閲覧。
  6. ^ SPDX License List”. 2022年8月18日閲覧。
  7. ^ SPDX License List”. 2022年8月18日閲覧。
  8. ^ FOSSology-SPDX/fossology-spdx, FOSSology-SPDX, (2021-11-14), https://github.com/FOSSology-SPDX/fossology-spdx 2022年5月8日閲覧。 
  9. ^ CycloneDX Use Cases”. cyclonedx.org. 2022年5月8日閲覧。
  10. ^ https://tldrlegal.com/license/apache-license-2.0-(apache-2.0) Apache License v2.0には Apache-2.0と併記されている。
  11. ^ https://doc.rust-jp.rs/book-ja/ch14-02-publishing-to-crates-io.html#%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AB%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%92%E8%BF%BD%E5%8A%A0%E3%81%99%E3%82%8B The Rust Programming Language 日本語版 新しいクレートにメタデータを追加する

外部リンク