3位決定戦
3位決定戦(3いけっていせん)とは、主にトーナメント方式で行われる3位を決める試合である。
概要
準決勝で敗れた者によって行われることが多いが、グループリーグの2位チーム同士で行うものや、オリンピックの柔道のように変則トーナメントを行うものもある。ただし、大会によっては、3位決定戦が敗者復活戦という事もあれば、この試合を行わず、両者を3位にすることもある。また、ノックアウト方式で5位以下を決定する場合もある。
英語ではthird-place play off(サード・プレイス・プレーオフ)、またはbronze medal game(ブロンズ・メダル・ゲーム)という。
トーナメント方式の競技の場合に、決勝戦に勝ち残った2チームの優劣(順位付け)は当該2チームの直接対決で決まり、「決勝戦勝者=1位」、「決勝戦敗者=2位」となる。ここで3位を決定する際に、準決勝で敗退した2チームは当該チーム同士の直接対決が無いためどちらが優れているのかを客観的に判断するのは不可能である。そのためこの場合にはこの3位決定戦が開催される。例えば全国大会出場をかけたA県での予選トーナメント大会においてA県から3チームが全国大会出場する際に、準決勝で敗退した2チームが3位決定戦で対決して3位を決める。この場合の3位決定戦には敗者復活戦の意味も持つ。
一般に3位決定戦の重要度は、この試合に勝つことによるインセンティブ(報酬)の大きさと比例する。3位になることにより、次に進出する上位の大会に出場できる場合、次に開催される大会への出場権やシード権が得られる場合、1チームにしか与えられない銅メダルが付与される場合等は重要度が増す。そうでない場合は重要度が低下し、その大会における3位決定戦不要論が出る場合もある。
一方で3位を決めるということは自動的に4位を決めるということである。4チームによるトーナメントにおける3位決定戦は最下位決定戦でもあり、こちらも重要度が増す。
3位決定戦が行われている大会
- FIFAワールドカップ
- FIFA女子ワールドカップ
- FIFAクラブワールドカップ(準々決勝敗者による5位決定戦も行われる)
- オリンピック競技(一部)
- FIBAバスケットボール・ワールドカップ
- バレーボール世界選手権
- ハンドボール男子世界選手権
- ホッケー・ワールドカップ
- ラグビーワールドカップ
- 国民体育大会競技(一部)
- 日本選手権水泳競技大会水球競技
- V.LEAGUE(ファイナルステージ)
- 竜王戦(ランキング戦)
敗者が3位となる3位決定戦
この場合勝者が決勝進出となる場合が多い。
2つのグループの準成績優秀者同士で行われる3位決定戦
- FIFAワールドカップ(1974年、1978年)
- 第2ラウンド進出の8チームが4チームずつ2グループに分けられ、各グループの1位が決勝戦を行い、各グループの2位チームが3位決定戦を行った。
- アメリカンフットボール・ワールドカップ
- 大会によって方式が異なる。第2回は完全ノックアウト方式であったが、第1・3・4回はリーグ戦の各グループ2位により3位決定戦を行った。
- 全日本ホッケー選手権大会
- 4チームずつ2プールに分かれ、各プール1位が決勝戦に進み、各プール2位で3位決定戦を行う。
- 全国女子ラグビーフットボール選手権大会
- 関東・関西各地区2位のチームで3位決定戦を行う。
過去に3位決定戦が行われていた大会
- 都市対抗野球大会(1946年の第17回から1967年の第38回まで)
- 現在は準決勝で敗退した両チームが3位扱いになり「黄獅子旗」が授与される。
- 全国高等学校サッカー選手権大会(1966年の第45回から1974年の第53回まで)
- 全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(1975年の第28回まで)
- 全日本総合バスケットボール選手権大会(1988年の第54回まで)
- UEFA欧州選手権(1980年の第6回まで)
- AFCアジアカップ(2015年の第16回まで)
- bjリーグ(プレーオフ)
- FIFAコンフェデレーションズカップ
- バレーボールプレミアリーグ(プレーオフ)
- 全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会
- 天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会