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Intel Math Kernel Library

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Intel Math Kernel Library
開発元 インテル
初版 2003年5月9日 (21年前) (2003-05-09)
最新版
2018 Update 1 / 2017年 (8年前) (2017)[1]
対応OS Windows
Linux
macOS[2]
プラットフォーム Intel Xeon Phi
Intel Xeon
Intel Core
Intel Atom[2]
種別 ライブラリ
フレームワーク
ライセンス プロプライエタリ
フリーウェア[3]
公式サイト Intel Math Kernel Library
Free licenses
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Intel Math Kernel Library (Intel MKL) とは、インテルが開発している、科学・工学・金融アプリケーション向けに提供される最適化(高速化)された数学ルーチンを含むライブラリである。提供される中心的な数学関数にはBLASLAPACKScaLAPACK英語版、スパースソルバー(疎行列)、FFTベクトル演算が含まれている。CPUはインテルプロセッサのみサポートしている[2]オペレーティングシステムWindowsLinuxmacOSで利用可能である[2]。対応プログラミング言語は、C言語C++Fortran、 Intel Distribution for PythonのPython[2]

歴史

インテルは2003年5月9日にMath Kernel Libraryを公開し[4]、それをblas.libと名づけた。ロシアと米国に存在する開発グループが開発を行った。ライブラリはスタンドアローンとバンドルされたバージョンの双方が存在する。

2015年8月31日より、コミュニティライセンスが作られ無償で利用できるようになった[3]

提供機能

下記機能を提供している[5]

互換インターフェイス

MKLにはFFTWおよびLAPACKと互換性のあるインターフェイスを持った関数群が実装されている。

対応CPU

対応CPUは以下の通り[2]

古いCPUは対応しておらず、例えば、Itanium のサポートは 10.2[6] で終了し、Xeon Phi x100 のサポートは 2017 Update 4[7] で終了した。

また、AMD などインテル以外の会社の CPU はサポートしていない。BLAS に関しては OpenBLAS が AMD の CPU をサポートしている。

批判

インテルはインテルのプロセッサと非インテルのプロセッサ上でオープンソースのライブラリやAMDのライブラリよりもパフォーマンスが優位であるとの主張を実証するため、ベンチマークを公開した。にもかかわらず64ビットバージョンのMKLは非インテルプロセッサでの最適化があまりなされていないとの批判が根強い。関連する議論は英語版ウィキペディアの記事"criticism of Intel C++ compiler"を参照のこと。

関連項目

脚注

外部リンク