コンテンツにスキップ

TRAPPIST-1h

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Sutepen angel momo (会話 | 投稿記録) による 2017年2月25日 (土) 08:15個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

TRAPPIST-1h
TRAPPIST-1hの想像図
TRAPPIST-1hの想像図
星座 みずがめ座
分類 太陽系外惑星
岩石惑星
軌道の種類 周回軌道
発見
発見年 2017年[1]
発見方法 トランジット法
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.063+0.027
−0.013
au[2]
(942万4800+403万9200
−194万4800
km)
公転周期 (P) 20+15
−6
[2]
軌道傾斜角 (i) 89.80+0.10
−0.05
°[2]
通過時刻 7662.55463 ± 0.00056[2]
TRAPPIST-1の惑星
位置
元期:J2000.0[3]
赤経 (RA, α)  23h 06m 29.36s[3]
赤緯 (Dec, δ) −05° 02′ 29.2″[3]
赤方偏移 -0.000188[3]
視線速度 (Rv) -56.3 km/s[3]
固有運動 (μ) 赤緯: 922.1 ミリ秒/[3]
赤緯: -471.9 ミリ秒/年[3]
年周視差 (π) 82.58 ± 2.58 ミリ秒[3]
距離 39.48 ± 1.24 光年[注 1]
(12.11 ± 0.38 パーセク[注 1])
物理的性質
直径 9,630.8 km
半径 0.755 ± 0.034 RE[2]
表面積 2.91×108 km2
体積 4.66×1011 km3
表面温度 168+21
−28
K[2]
年齢 5億年[1]
他のカタログでの名称
2MASS J23062928-0502285 h
Template (ノート 解説) ■Project

TRAPPIST-1hは、地球から見てみずがめ座の方向に39.4光年離れた位置にある赤色矮星TRAPPIST-1を公転している太陽系外惑星である。

発見

発見時、すでにTRAPPIST-1系には、TRAPPIST-1bTRAPPIST-1cTRAPPIST-1dの3つの惑星の存在が知られていた[4][5]が、2016年9月19日から9月20日にかけて、スピッツァー宇宙望遠鏡がTRAPPIST-1を追加観測した際、新たにTRAPPIST-1efg、hの4惑星が発見された[6]

特徴

大きさの比較
地球 TRAPPIST-1h
地球 Exoplanet
TRAPPIST-1系(真ん中)、太陽系の内惑星系(下)、木星ガリレオ衛星(上)の軌道を比較した図

TRAPPIST-1hは、半径が地球の0.755倍で、これは地球と火星のほぼ中間にあたる。TRAPPIST-1系の惑星では唯一、質量が分かっていない[2]。その大きさから、TRAPPIST-1hは地球のような岩石惑星であると推測されている。TRAPPIST-1の7つの惑星の中では、一番外側を公転しているが、それでも0.063au(約942万km)しか離れておらず、これは太陽から水星までの距離(0.387au[7])の約5分の1しかない。しかし、主星のTRAPPIST-1が「超低温矮星」と呼ばれる、恒星の中でも最小級の分類に属されるため、主星から受ける熱やエネルギーはそれほど大きくないであろう。公転周期は20日だが、TRAPPIST-1系の他の惑星と比べると、公転周期の値の精度は低い。また、TRAPPIST-1系の中では唯一、他の惑星との軌道共鳴を起こしていないとされている[2]

TRAPPIST-1hの表面温度は168K(-105℃)とされている[2]。TRAPPIST-1のハビタブルゾーンの外側を公転しているため、表面は氷で覆われている可能性がある。

脚注

注釈

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算(誤差も同様)、光年はパーセク×3.26より計算。各有効桁小数第2位。

出典

関連項目