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EdgeHTML

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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EdgeHTML
開発元 Microsoft
最新版
13.10586 / 2015年11月12日 (9年前) (2015-11-12)
最新評価版
14.14267 / 2016年2月18日 (9年前) (2016-02-18)
プログラミング
言語
C++[1]
種別 アプリケーションフレームワーク, ソフトウェアコンポーネント
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト http://www.microsoft.com/ja-jp/windows/microsoft-edge
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EdgeHTMLとはMicrosoft Edge向けにMicrosoftが開発したプロプライエタリレンダリングエンジンである。EdgeHTMLはInternet ExplorerのレンダリングエンジンであるTridentからフォークし、レガシーな機能を削除しWeb標準を重視し他の最新ブラウザとの互換性が確保されている。[2]EdgeHTMLはWindows 10 Technical PreviewのBuild 9879のInternet Explorer 11に実験的に搭載され初めてリリースされた。

Windowsでの使われ方

EdgeHTMLは、ソフトウェア開発者がアプリケーションにWebブラウズ機能を簡単に追加できるようにソフトウェアコンポーネントとして設計されている。 COMインターフェースによるC++や、.NETから使用することができる。C++や.NETでWebブラウザーコントロールを使用した場合、EdgeHTMLを通して表示しているWebページの要素値を取得、Webページで発生したイベントを捕捉することができる。また、Webブラウザーコントロール自身から発生したイベントについても捕捉することができる。 またWindows Bridge for Web アプリによって作成されたアプリケーションをレンダリングする為にも使用されている。

リリース履歴

EdgeHTMLバージョン Edgeバージョン リリース日 備考
12.10240 20.10240 2015/7/15 初版。Trident 7.0をベースとしている。Windows 10 Technical Preview build 10049の一部としてリリースされた。HTML5、CSS3、ECMAScript 6のサポート強化、および、パフォーマンスの改善が行われた。
13.10586[3] 25.10586 2015/11/5 EdgeHTMLとしての最初のアップデート。ECMAScript 6のサポート強化、HTML5のRTCオブジェクトのサポート強化が行われている。

EdgeHTML 12

2014年11月12日にWindows 10 Technical Preview build 9879の一部としてInternet Explorer 11のレンダリングエンジンとしてEdgeHTML 12は搭載された。[4]マイクロソフトは当初、互換性の為にInternet Explorer 11で使用されていたTrident 7を新たな機能をEdgeHTMLに搭載し、新たなInternet ExplorerとProject Spartan(後のMicrosoft Edge)の両方に使用する予定だった。ただし、最終的にマイクロソフトはEdgeHTMLはMicrosoft Edgeにのみ使用し、Windows 10にはWindows 8.1[5]と同じInternet Explorer 11を搭載することとした。EdgeHTMLはWindows 10 Mobile、及び、Windows Server 2016 Technical Preview 2にも搭載された。2015年7月29日にリリースされたWindows 10の一部として正式リリースされた。[6]

Tridentとは異なりEdgeHTMLは、ActiveXやその他の古い技術に対するサポートが削除されている。一部のページで互換レンダリングを行う為に使用されていたX-UA-Compatibleヘッダのサポートも削除されている。また、マイクロソフトは互換ビューリストによる互換レンダリングも取りやめた。[7]Edgeは正しく表示できないページではInternet Explorerで表示する機能を提供する。他の変更としてUser Agentの文字列がKHTMLGeckoSafariGoogle ChromeをのUser Agent文字列を含むものに変更されている。

Microsoft EdgeHTML 12 Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0;) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/42.0.2311.135 Safari/537.36 Edge/12.10240
Internet Explorer 11 Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko

EdgeHTML 13

EdgeHTML 13は2015年8月18日にリリースされたWidnows 10 Insider Prebiew Build 10525の一部としてリリースされた。HTML5とCSS3のサポートの強化が行われた。RTCオブジェクトのサポートが追加され、また、EdgeHTML 12で追加され標準では無効化されていたASM.jsがEdgeHTML 13では有効化された。変更の中心はECMAScript 6のサポートの強化であり、一部はECMAScript 7に対するサポート強化も含まれている。EdgeHTML 13に含まれるChakraのECMAScript 6に対するサポートは、Kangaxのベンチマークによると84%、試験的な JavaScript 機能を有効にすると90%となり、当時リリースされていたブラウザで次点であるMozilla Firefox 42の71%と比べ13%も広範囲に及んでいる。[3]

EdgeHTML 13は、複数のプラットフォーム向けのWindowsでリリースされた。2015年11月12日にXbox Oneの更新Internet Explorer 10の代替としてEdgeHTML 13が搭載されたEdgeが含まれた。また同日Windows 10の11月更新の一部としてリリースされた。Microsoft Windows 10 Mobile向けには2015年11月18日にリリースされた。またサーバ向けにはMicrosoft Windows Server 2016 Technical Preview 4としてリリースされた。

パフォーマンス

また、AnandTechが最新のWindows 10のビルドにて行ったベンチマークにおいて、特にJavaScriptのパフォーマンスはGoogle Chromeを上回っている。[8]一方WebGL APIに焦点を当てたベンチマークにおいてはGoogle ChromeやMozilla Firefoxの方がよいパフォーマンスを示すテストがある。[9]

互換性

EdgeHTMLはGoogle Chromeを始めWebKitを使用したブラウザと完全な互換性を持つことを目指している。Microsoftは"EdgeとWebKit間のバグによる差異を修正している。"とBlogに記載している。 [10]

関連項目

出典

Further reading