ebXML Business Process Specification Schema
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ebXML Business Process Specification Schema (BPSS または ebBP と略される) は、ebXMLの仕様のひとつで、企業間電子商取引のプロセスをXML形式で記述する言語である。
「ビジネスプロセス」を記述する言語は複数存在するが、BPSSで特徴的なのは、記述の対象が外部から観察可能なメッセージ交換の順序のみであり、取引を行う企業の内部のロジックは記述の対象外であることである。つまり、メッセージ送受信の順序さえBPSSでの記述に則っていれば、企業内での処理のロジックは自由に実装して良いということである。こうした記述方式は、ひとつの企業内からの視点で処理制御を記述するモデルと対比してグローバルモデルあるいはコレオグラフィ(choreography、振り付けの意)などと呼ばれることもある。
このような特徴から、BPSSは企業間でどのようにメッセージを送りあうかを合意する用途に適している。また、業界における標準のプロセスを記述するのに使うこともできる。電機・電子業界における電子商取引標準のひとつRosettaNetでは、メッセージのやり取り(Partner Interface Process, PIP)の記述にBPSSが用いられている。
BPSSはそのメタモデルにおいて、UN/CEFACT Modeling Methodology (UMM)をベースにしている。ビジネスプロセス作成の方法論としてもUMMを用いることが推奨されている。
BPSSは2001年にバージョン1.01が公開され、その後OASIS ebXML Business Process TCでバージョン2の開発が行われている。