Exchangeable image file format
Exchangeable image file format(エクスチェンジャブル・イメージ・ファイル・フォーマット)は、富士フイルムが開発し、当時の日本電子工業振興協会 (JEIDA)で規格化された、写真用のメタデータを含む画像ファイルフォーマット。デジタルカメラの画像の保存に使われる。略称はExif(「イグジフ」もしくは「エグジフ」)。
カメラの機種や撮影時の条件情報を画像に埋め込んでいて、ビューワやフォトレタッチソフトなどで応用することができる。Exif2.2ではExif Printという規格を組み込んでおり、撮影時の条件情報を元に自動的に最適化を行って、的確な状態でプリント出力を可能にしている。
対応画像形式はJPEG、TIFF、JPEG XR(HD Photo)。
記録されるメタデータ
- 撮影日時
- 撮影機器のメーカー名(製造・販売元)
- 撮影機器のモデル名(カメラ付き携帯電話・スマートフォンの機種名など)
- 画像全体の解像度
- 水平・垂直方向の単位あたり解像度
- 撮影方向
- シャッタースピード
- 絞り(F値)
- ISO感度
- 測光モード
- フラッシュの有無
- 露光補正ステップ値
- 焦点距離
- 色空間(カラースペース)
- GPS情報 - GPS付きカメラの場合、緯度・経度・標高など。
- サムネイル(160×120画素)
問題点
適切なサイズでのプリント、撮影時のカメラの設定情報などユーザーが普通に使う上での利便性はあるが、同時に撮影時のGPS情報(緯度・経度)や撮影日時など、個人情報を特定できるおそれがある情報も含まれているため、取り扱いには気をつけなければならない。
例えば、Twitterやブログなどで写真を公開した際、Exif情報が残ったままだと第三者がExif情報のGPS情報から撮影時の緯度・経度で位置を特定される危険がある(撮影された写真が観光地や市街地などであれば、あまり問題にならない)。自宅で撮影した場合はGPS情報の緯度・経度がそのまま自宅の位置となるため、事件の元になる危険性もある。画像内に書かれている住所や名前など、「目に見える画像」にモザイクを入れても、「目に見えないExif情報」には位置データが残っていたり、Exif情報に含まれるサムネイル情報にはモザイクがかけられていないような場合もあるので、十分に注意する必要がある。
対策としては各撮影機器でGPS情報を付加しないように設定したり、パソコンに取り込んでExif情報を削除するなどがあげられる。一部のブログでは画像アップロード時に独自の変換を行うことでExif情報を消している所もある。
また、逆にExif情報はソフトウェアなどで容易に変更可能なため、Exif情報として記録されているGPS情報を意図的に書き換えてあることもある。
関連項目
外部リンク
- Exif Print - カメラ映像機器工業会