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Extended Resolution Compact Disc

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Extended Resolution Compact Disc (XRCD) は、ビクターが1995年に発表した、高音質音楽CDマスタリングと製作技術のひとつ。

高精度クロックの共有をはじめとするCD制作過程の高精度な音質管理プロセスを指す。あくまでもCD規格内での高音質化技術であり、よって既存の全てのCDプレーヤーで再生可能である。次世代CDとは関連性は無い。ビクター内ではCDのプレスにいたるまでの中間的な記録媒体なども全て厳しい指定を設け、徹底した規格化を進める一方、エンジニアの勘や経験を生かしたマスタリングを行う事も特徴である。ジッター(時間軸歪み)を含む歪み成分及び、各種ノイズの排除を目的としている。音質劣化を避けるためハードディスクなどに一時的な保存はせず、直接マスター音源から取りだした二次音源を編集し、三代目はCDマスターとなる。さらにCD制作時の音質の要であるマスタリングの際には専用室を用い、最も電源系ノイズが少ないとされる深夜2時にスタジオの照明やエアコンまで切って行われる程の念の入れようで、通常版と比べて若干高価格(400円程度)である。多くの場合通常版も同時発売されている。超高音質CDとしてオーディオマニアを中心に普及している。xrcd24と、さらに高規格なxrcd2が制作されているが、現在の主流は前者である。2008年にはスーパー・ハイ・マテリアルCDの技術を採用したSHM-CDエディションが発売されている。

補足

通常版CDは数多くのタイトルの量産に対応する為、製作時に音質に重要な影響を与えるマスタリング工程が大幅に自動化されている。この場合、処理に要する時間は2時間程度と極めて迅速であるが、様々な環境で録音された音源を一律に処理してしまうため、音楽的バランスを欠いたり、プレスまでの過程に必要以上の劣化が発生する危険性が高い。

関連項目

外部リンク