仮設便所
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仮設便所(かせつべんじょ)は、イベント会場や工事現場、避難所などの元々便所が無い場所に、一時的に設置される簡易式の便所。仮設便所は、コンセプトからしてトイレハウスともよばれる。
概要
仮設便所は、下水道の上に直接設置されたり、汚物を溜めるタンクなどを下に置いて汲み取り式便所として使用される。これらではし尿の処理の機能を備えておらず、衛生面では常設のトイレに劣る所ではあるが、近年では脱臭剤や抗菌素材などの発達にも伴い、衛生的で臭気のこもらないものが主流となっている。
ある程度長い期間設置されるものでは、下水道などに直接的汚水を流し込めることから仮設上水道とも接続され、一般の公衆便所のような水洗トイレとなっていることもあるが、上下水道の便が無い所では、タンク式が利用されるのが一般的である。ただタンク式のものでも、タンク内に消臭剤入りの水が最初から蓄えられ、ペダルを踏むと人力ポンプにより消臭剤入りの水が流れる簡易水洗トイレも見られる。
製品としては「スーパートイレ」や「ソーラートイレ」などの名称が付けられている場合もあり、ことソーラートイレは屋根部分に太陽光発電機能を持ち、内部に臭気がこもらないよう換気扇を動作させるなどの工夫が見られ、機種によっては夜間の用便に即して照明器具の電力もこの太陽光発電で賄われる。タンク内に溜められた汚水は、適時バキュームカーで回収するか、利用期間終了後にトイレと共に回収される。
これらは一時的に利用されることからレンタルなどの形で貸し出す業者も存在しており、建設機械レンタル企業や建設機材レンタル企業などが保有しているが、防災用途や地域イベント用に地方自治体が保有している場合もある。