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MS-DOS Shell

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MS-DOS Shell(えむえすどす しぇる)とはMS-DOSに提供されていたGUI環境である。IBMPC-DOSにもPC-DOS Shellとして両DOSともバージョン4から搭載されていた。

マウスオペレーションに対応し、後のMicrosoft Windowsに搭載されたファイルマネージャーに酷似した画面構成を持ち、GUI上からプログラムの実行、コピー、移動などのディスク操作を行うことが出来た。ただし、あくまでIntel 8086バイナリでの動作を前提としていたため、MS-DOS Shellから呼び出されたプログラム類はチャイルドプロセスとして動作していた。(シングルタスク)

32ビットCPUによって動作中は仮想86モードによって、複数のアプリケーションを起動させたままAlt + Tab(PC-9801/9821シリーズの場合Graph + Tab)キーによって切り替えることができた。この場合でも、特定のアプリケーションがアクティブな間、他のアプリケーションは動作を停止してしまう疑似マルチタスクであった。

Config.sysShell=DOSSHELL.EXEと記述することで、COMMAND.COMの替わりにシェルとすることも可能だったが、コンベンショナルメモリを大幅に圧迫しフリーエリアがわずかしか得られないなどの理由から標準のシェルとしてはついに使われること無く、バージョン6以降MS-DOSの標準ディスクセットからは除外されてしまった。これには同時期に普及し始めたWindows 3.1の影響も考えられる。但し日本においては、日本電気が販売したPC-9800シリーズ用MS-DOSバージョン6では標準ディスクセットに付属していた。

なお、PC/AT互換機用の英語版のMS-DOS Shellに関しては2006年2月現在MicrosoftのダウンロードページからMS-DOS Ver.6.22 Supplemental Diskに含まれる形で入手可能ではある。