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MSX-SYSTEM

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MSX-SYSTEMとは、ホームパーソナルコンピュータとして製品化されたMSX用途向けに設計されたカスタムチップである。 MSX1相当向けにはS3527(MSX-SYSTEM)、MSX2以降の用途向けにはS1985(MSX-SYSTEMII)があり、共にヤマハが製造を担当した。 これらはCPU(Z80A相当品)やVDPを内蔵していないが、CPUを内蔵しているMSX-ENGINEという別のチップも存在し、東芝が製造を担当した。

特徴

    • MSX1の内蔵する周辺回路の一部を1チップに凝縮したCMOS-LSI。S3527にVDP、ROM、RAM、キーボードを接続することによりMSXが構成可能である。
    • BASIC ROM(32KB)アクセス用インターフェイス
    • DRAMインターフェイス(16KB~64KB)
    • 基本SLOT制御
    • 拡張スロット制御
    • M1サイクル時の1ウェイト挿入制御
    • キーボードインターフェイス
    • シリアルキーボードインターフェイス(MSX非準拠)
    • SSG YM2149相当(PSG AY-3-8910A互換)およびD/Aコンバータ内蔵
    • ジョイスティックポートインターフェイス
    • SiゲートCMOSプロセスによる製造
    • 5V単一電源
    • 100ピン0.65mmピッチプラスチックQFP
ファイル:S3527.jpg
MSX-SYSTEM

位置づけ

 本チップのような統合LSIの登場により、従来は74シリーズなどを多数使用して構成しなければならなかったMSX内部の論理回路や、8255(PPI)、PSGといった周辺LSIがほぼワンチップに置き換えられ、安価かつ小型にMSXが製造出来るようになった。