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Simple API for XML

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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Simple API for XML(SAX、サックス)とは、XML文書をアプリケーションから利用するためのAPI

概要

W3Cから勧告されたDOMに対し、XML-DEVメーリングリスト有志により策定された。そして、DOMに並ぶ標準規格としての地位を固めている。

XML文書をツリー構造として扱うDOMと異なり、一連のイベントとして表現するイベント駆動型のAPIである。したがって、アプリケーションが積極的にAPIにアクセスするDOMに対し、SAXではアプリケーションがイベントが来るのを待ち受ける受動的な動作が大部分を占める。

伝統的なストリームと同様に入力されたデータを次々とバトンタッチさせるような設計が可能となるため、メモリを節約でき、並列処理にも適している。プログラムもDOMを使った場合に比べてシンプルになることも多い。XMLを読み込み、Javaのオブジェクトに変換するときもSAXの方がよく使われる。ただし、XML文書の先頭と最後を入れ替えるというようなランダムアクセスを必要とするアプリケーションにはDOMやXMLデータベースの方が適している。

Cocoonのようなスケーラビリティの高い優れたSAXアプリケーションが開発されている。